少年は憧れた。 心をつかんで離さない弦音〈ツルネ〉に。 青年は憎んだ。 誰よりも尊敬していたあの人を。 ―あの日、音は聞こえなくなってしまった。 ―あの人は、何も言わずに去ってしま
少年は憧れた。心をつかんで離さない弦音〈ツルネ〉に。青年は憎んだ。誰よりも尊敬していたあの人を。―あの日、音は聞こえなくなってしまった。―あの人は、何も言わずに去ってしまった。挫折と憎しみ...